いろいろ読んで(2)原発難民日記

原発難民日記

「原発難民日記」秋山豊寛/岩波ブックレット

日本人初の宇宙飛行士であり、TBSをリタイア後、福島県田村市滝根町へ移り住み15年に渡って有機農家を営んできた秋山豊寛さんもまた、東日本大震災に端を発した東電福島第一原発事故の放射能を受け、ソユーズならぬ白い軽トラで県外避難していた…。

岩波ブックレットから刊行された『原発難民日記 怒りの大地から』を読んで改めて感心するのは、チェルノブイリ原発事故の取材などで培った彼の見識だ。
滝根町より35km離れた福島第一原発の窮状が知らされるや〈原子炉を守るために炉内の空気を大気中に放出する“ベント”は時間の問題だろう〉〈風向き次第では、滝根も高濃度に汚染される可能性もある〉と、すぐさま予想。

しかも放射線警報機を〈福島第一原子力発電所の一号機が(ママ)、設計寿命といわれる40年以上使用する方針が経産省から発表されたあと、万一に備え購入しておいた」との事。〈五年程前、食品と暮らしの安全基金(旧称:日本子孫基金)が売り出したニューク・アラート〉だという。

この機種はガイガーカウンターなどの線量計と異なり、原発作業員向けに放射線区域内での被爆累積時間を知らせる「警報機」で、0.1ラド毎時=100R/h、1ミリ・シーベルト毎時で警告音が鳴るタイプ。それだけに滝根町でも瞬間的に高い汚染を受けたということか。

秋山さんが避難を決めたのは、3月12日のベントで「セシウムが出た」との情報を得たため。元宇宙飛行士だけに〈地震に備えて大きめの掘りゴタツを用意〉〈書斎に置いておいた実印や懐中電灯の入った脱出キット〉等、準備の良い秋山さんは郡山市郊外の磐梯熱海に宿を確保、〈何と私が家を出た午後三時半に、一号機が水素爆発を起こした〉との真に緊迫した避難の課程が綴られる。

さらに、旅館に籠もった14日の日記では、元TBS社員だけあって〈三号機では、MOX燃料が使われている。プルトニウムが多量に含まれる燃料。テレビがこの点に触れないのも「アヤシイ」感じがする。「報道」ではなく、「政府広報」になっている〉〈報道されないことの中に真実がある〉〈官房長官が「本体の健全性」を強調することは、他の部分はメチャクチャということか〉とメディアに対して鋭く切り込む。

もちろん、15年も有機農家として福島の大地に向き合って来た事もあり、放射能汚染への怒りも深い。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
*「J-one」次号発行の為に年間購読サポート会員募集中!
年4冊+送料で2720円(7号より600円×4冊。メール便80円×4回:ゆうちょ銀振込)

本誌定価600円の内、福島支援に役立てて頂けるよう1部100円の活動支援金を設定しています。「J-one」編集部までメールにてお問い合わせください。
また、本誌販売にご協力頂ける方、協賛公告のスポンサー(ひと口5000円〜)も募集しています。ご協力をお願い致します。

取扱いショップはこちら
オンライン決済+メール便速達をご希望の方、下記提携ショップをご利用ください。
ヤフー!ショッピング取り扱いページ(Tポイント獲得・利用可)
楽天市場取り扱いページ(スーパーポイント獲得・利用可)

「J-one」トップ・ページへ
facebookのJ-oneページもよろしくどうぞ。 http://www.facebook.com/J.one4U

J40-40-01

「J-one:ジーワン7号」(600円・40頁)詳細を見る。

J03-32-01

「J-one:ジーワン6号」(500円・32頁)詳細を見る。

J03-32-01

「J-one:ジーワン4号」(500円・32頁)詳細を見る。

J03-32-01

「J-one:ジーワン3.11号」(500円・32頁)詳細を見る。

「J-one:ジーワン2号」(500円・32頁)詳細を見る。