
写真上)フクシマ復興支援ネットワークの井上仁さん (右)とラジアントハウス有機農法を開発した杉浦武雄さん(左)。被災者の生活再建と福島再生支援に有機農法を取り入れる事で意氣投合。 写真中・下)ラジアントハウス有機農法の施行写真(提供:株式会社ラジアント)
福島第一原発事故で被災した福島県民の支援を模索して行く中で「被災した農家が新たにやり甲斐や生き甲斐を持って就農出来るのでは?」と、フクシマ復興応援ネットワーク事務局長の井上仁さんが辿り着いたのが、地中加温と太陽熱を組み合わせたラジアントハウス有機農法(「REVIVE JAPAN CUP 2014」ビジネス部門大賞・ポリシー部門復興政策優秀提言受賞)。早速、動き出した被災者生活再建の実証栽培試験プロジェクトを「J-one」がレポートして行きます。
先のインタビューを終えた翌月、フクシマ復興応援ネットワーク事務局長の井上仁さんから1本の電話が届いた。被災者の自立・生活再建を目指す事業開発分科会の施策案が動き出すとの事で、今回用いるラジアントハウス有機農法の開発者・杉浦武雄さんにさっそく話を伺った。
このラジアントハウス有機農法とは、「深層地中加温農法」とも言われ、農地の地中に温水パイプを通して地下を暖める事により微生物を活性化させて連作障害を回避し、作物の増収・高品位化、ハウス栽培の暖房燃料や消毒時の人的労力等、省エネルギー化に繋がるという。
震災前から喜多方では3月出荷実現のホワイトアスパラガスし、宮城のイチゴ農家や夕張のメロン農家に導入され、トマトなど年1作が2作可能になるなど成果を上げている。これまで東北の農業は冷害に苦しめられて来た。疾病の発生だけでなく、わずかな氣候や標高の違いから隣の市町村と数週間種蒔きの時期が遅れ、春先に苗を植えても寒さのぶり返しで痛めてしまう事も多かった。
寒冷期でも作物を育てるハウス栽培は従来、重油式のボイラーを設置しハウス内を25℃程度まで暖めていた訳だが、当然、燃料代高騰の昨今は収益が圧迫され悲鳴があがっていた。これに対しラジアントハウス農法では、電氣式のヒートポンプ(原理はエアコン暖房と同じ)から埋設したパイプを通して地中を数週間かけてゆっくりと暖めるというもので、土壌は一度温まるとペチカやオンドルのように保温効果もあり、暖房するそばから冷えて行く従来のイチゴハウス栽培より燃料代が約5割節約になるという。さらに地上の暖房はせず土壌蓄熱効果により霜が降りない程度の3~5℃に留める事により、作物は養分を蓄えようとし、結果的に甘みのある美味しい作物が出来上がるという。
以下、「J-one」9号をご覧ください。
「フクシマ復興応援ネットワーク」では、上記インタビューから発展した農家支援プロジェクトとして環境保全型ラジアントハウス有機農法の実証栽培試験プロジェクト費用をクラウドフアンディングにて支援の協力を求めています。ご協力をお願い致します。
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