津波てんでんこ

「津波てんでんこ」(新日本出版社)

「津波てんでんこ」など津波の警鐘を鳴らし続けた研究家、山下文男氏(87)がさる12月13日、亡くなられた。肺炎だったという。
ちょうど買い置きしてあった「津波てんでんこ」を読み始めて翌日の事であった。
三陸海岸に生まれた山下氏は1933年に起きた昭和三陸地震津波で一族9名を失い、長じて津波研究に生涯を捧げた。

「津波てんでんこ」に山下氏が記したところによると、明治三陸大津波(1896年6月15日)では「被害町村の半数以上が10m以上の大津波に襲われたことになる。近代的なビルの高さにしてみれば、5〜6階、乃至(ないし)は7〜8階」だったという。近くのビルを見上げてほしい。これだけの高さの津波が襲って来たのだ。人間に為す術があろうか。

本書のタイトルとなっている「津波てんでんこ」は、津波が襲って来た時は「親でも子でも他人に構わずてんでんばらばらに逃げろ」という長年に渡って津波に翻弄されてきた三陸海岸の哀しい言い伝え。親が子を、子が老いた親を手助けしようとする間に津波に呑まれてしまうのだ。明治三陸大津波の時、被災地人口の20%以上を失った岩手県は元の人口に回復するまで実に20年以上かかったという。まさに、ひとりでも多く逃げおおせろ、という絶対的な状況下における教訓なのだ。

また、地震と言えば、防災の日(9月1日)の由来となっている関東大震災についても記されている。
人々の記憶に伝えられるのは地震による火事の危険性が主だが、これは当初、関東大震災でも津波や山津波(土砂崩れ)の被害が大きかったものの、震災から10日ほど経って津波が起きたとデマが流れ、後にこれをメディアが打ち消したためにかえって関東では津波の警鐘が継承されなかったという。
いかに震災を後世に語り継ぐ事が重要であるかが判る。

多くの著書で津波の恐ろしさを訴え続けた山下文男氏のご冥福をお祈り申し上げます。

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