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6号記事紹介:「福島再考」F-file #1.「福島に落とされた模擬原爆」

J6-140806

福島市渡利・瑞龍寺で保管されている「模擬原爆」の破片(22cm×50cm、重さ15kg)。

「J-one」6号
「福島再考」F-file #1.
「福島に落とされた模擬原爆」

福島第一原発事故によりホットスポットとなった福島市渡利地区。皮肉な事に戦時中、広島・長崎の投下訓練として模擬原爆が落とされていた!

昭和20年夏。晴れ渡った青空が早くも暑さを伴った午前8時10分過ぎ、空襲警報のサイレンが鳴り響く。伝令係の生徒が走り、登校していた高等科小学生が迅速に校外退避を終えた頃、頭上高く現れたB(ボーイング)-29の機影から輝く爆弾が1発落下ーーそして、凄まじい爆風があたりを襲った。

8月6日午前8時15分に投下された広島原爆の話ではない。その前月7月20日、福島県平市(現いわき市)・平第一小学校に落とされた爆撃だ。その朝、すでに制空権を失った日本列島上空へ10機のB-29が飛来、時刻は広島投下に準ずる8時13分の長岡市を皮切りに、福島市、平市(2発)、北茨城市、東京・八重洲、富山市(3発)を空爆。

それは、通常の1トン爆弾を遙かに超える4.5トン(1万ポンド)の火薬を搭載した特別仕様の大型爆弾で、爆撃機B-29の機体に1発しか搭載出来ない。しかも、その形状は長崎に投下された量産型プルトニウム原爆「ファットマン」と同形状・同寸法で作られており、原爆投下演習を目的とした「模擬原爆」であった事が後々になって判明する。模擬原爆の「模擬」とは模擬試験の模擬であり、実際に広島、長崎に原爆を投下したB29「エノラ・ゲイ」や「ボックスカー」が投入されていた。7月16日、米ニューメキシコ州の砂漠で「ファットマン」型のプルトニウム爆弾を地上爆発で実験を行ってからわずか4日後の事だった。

この実戦訓練は「目視投下」とされた。これは当時のレーダーによる投下がまだ精度が低かっためで、目標地点より外れた失敗例が同じ7月20日ーー8時34分、信夫郡渡利村(現・福島市渡利地区)の水田への投下だ。爆弾の威力は凄まじく、田圃のど真ん中には大穴が空き、泥山が盛り上がり、田圃の稲は鋭い刃物で払ったように断ち切られ、近隣の農家では板戸が折れて吹き飛び、爆風が床下を抜け畳をすべて持ち上げ、炸裂した爆弾の破片が屋根を貫通し麦藁の中で発熱し煙りを上げ、300m離れた渡利第一国民学校の校舎窓ガラスが割れたという。児童たちの多くは8時20分頃に警戒警報が発令されるや、天皇皇后の御真影と教育勅語を収めた校庭に建つ奉安殿の裏手に掘られた防空壕へ逃げ込み助かったが、田圃で草取りをしていた14歳の少年が命を落とし、また農作業をしていた女性が腕を負傷。爆心地は現在、わたり病院が建っている付近とされる。

当時、福島には農蚕高校(現・県立福島明成高校)に高射砲部隊が駐屯、学徒動員どころか福島経済専門学校(現・福大経済経営学類)では校舎内がエンジン組立工場と化していた。目標地点は数キロ離れた福島駅に近い軍需工場だった福島製作所と言われるが、米軍・第509混成群団・特殊作戦任務報告書によれば第一目標は「未確認工場」とあるから、恐らく狙ったのは、東京・武蔵野で爆撃され工場ごと「疎開」して来たーーそれも信夫山の金鉱坑内を利用した地下深くに置かれた中島飛行機の秘密工場「福島フ工場」であろう。

福島県は福島、郡山(2発)、平(3発)の3か所爆撃され、7月29日に標的となった郡山市は、多くの軍需工場を抱え前年に念願の「軍都」指定を受けていた(郡山は4月12日にB29による大空襲を受けており、白河高等女学校らの勤労学徒26名含む460名の死者を出していた)。2回目となる7月29日、9時30分に郡山駅操車場、11時40分に郡山軽工場(中島飛行機に接収された日東紡績第三工場)へ2発の模擬原爆が落とされ、死者49名、負傷者224名を数えた。

広島・長崎への原爆投下及び日本のポツダム宣言傍受以降も米軍は8月14日まで、このような「模擬投下」訓練とパンプキンの「性能テスト」を重ね、計30都市に49発落とした。その中には6月入ってB-29が播いた空爆予告ビラにあった12都市の富山、郡山、大津も含まれる。特に対日ポツダム宣言がぶち上げられた7月26日にも平市(死者3名、負傷者53名)始め、6都市が爆撃されている。
もっとも「大本営発表」下にあった新聞(毎日・讀賣・朝日も統合され県下一紙に統合された福島民報)で報じられたのは7月21日朝刊2面に「福島郊外に投彈」とあるだけで逆に爆撃にも怯まぬ農魂を讃え、郡山や平での爆撃には報じられていない。一方で軍部へ衝撃も与えたのか、26日朝刊には「敵襲に備ふ 濱通り七町民の人員疎開を斷行」とある。奇しくも疎開遂行は日本が降伏し天皇が人間宣言をする「八月十五日迄に完了」。

米国が2種類の原爆を開発し実際に使用した背景には、第2次世界大戦以降に英ソを差し置いて世界秩序の雄を利したい策略であったが、使用への決断には当時の連合軍にとって日本軍がナチスと並ぶ、あるいはそれ以上の悪しき敵国であった事が原爆使用への口実となったのだった。

米軍は前年12月からユタ州の沙漠地帯でファットマンと同形状の爆弾を用い、極秘にピンポイント投下の訓練を始めていたが、なぜ原爆投下に訓練が必要だったかというと、目視投下以外にも、空中で核爆発させる事から搭乗員が自衛のために投下直後に急旋回する必要があった。また、模擬原爆の実演訓練では第一目標の軍需工場が視界不良の場合、臨時で任意の「市街」に落とすよう命令が出ていたが、そもそも大量の民間人をも虐殺する原爆投下であるから、必ずしも投下目標は軍事施設である必要はなかったのだ。

これらの空爆が原爆投下への「訓練/実験」であった事は、戦後長らく隠されていたが、第1目標だった富山の代わりに空襲を受けた島田市の春日井の戦争を記録する会が米国の資料館から資料を発見し明るみとなった。そのため市が編纂した郡山や福島の歴史書に目を通しても言及されていない事が多いばかりか、渡利住民の間でも戦争の記憶が風化し、知られず/忘れ去られてしまっているのが現状だ。やはり歴史を語り継ぐ事の重要性を再認識せずにはいられない。(すぎた和人/J-one)

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6号記事紹介:福島と生きる。(福島市・門間貞子さん)

J6-131209私たちは被害者ですか?
本当の被害者は子供たちです!

「こどものいえ そらまめ」を福島市でも空間線量の低い荒井地区(年間1mSvに相当する0.23μSv/h以下)に移したのは、2012年の4月です。閉園した園舎を借りて、現在、園児2名が通っています。これでやって行けるのか?という経営的問題はありますが、やってゆくしかないんですよね。子供たちと散歩していると、どこから聞いたのか通りかかった人から「大変だねえ。でも東電から補償もらってるんだろう?」と言われます。そういう問題では、ないんですけどね。
荒井に移る前は、ここから車で20分程離れた渡利というところでやっていました。県庁にも近くて、教員や公務員が多い閑静な住宅街で、とても住みやすいところでした。協力してくれる人たちとシュタイナー教育を実践する乳幼児の保育施設として「そらまめ」を立ち上げたのが、1996(平成8)年です。
シュタイナー教育は、命の尊厳を第一に体の発達に合わせて子供の智と心を伸ばす教育学です。五感を大切にし、そのままの存在でいいんだよ、と、教師との信頼を元に子供たちを育ませるのです。借家一棟から始めて、二棟になって、2009年には念願の木造ホールを800万円かけて建てました。子供を「そらまめ」に通わせたい、と近くに引っ越して来る家庭もありました。
ところが、2011年3月11日に東日本大震災が起きて、次の日には福島第一原発1号機が水素爆発を起こして、原発から北西61km離れた渡利にも放射性物質が降り注いだのです。でも当時、福島市内がどれほど汚染されたのか、その危険性は知らされずガソリンも手に入りにくい状況でしたらから、私は毎日歩いて移動していました。そうとう被曝したんだと思います。
渡利が汚染度の高いホットスポットと知られるようになるのはずっと後で、住民が空間線量を計ったところ5μSv/h以上の場所がそこかしこにあって、小学校の側溝では100μSv/hを超え、神戸大学大学院の山内知也教授(放射線計測学)が測定した中では庭先で30μSv/h以上の住宅があり、「そらまめ」でも最も高い数値は90μSv/hありました(原発事故以前の福島市は0.04μSv/h)。法律によって未成年者が立ち入る事が出来ないとされる0.6μSv/hを遙かに超えていましたが、それでも福島市は「除染」をすれば下がるからと(経済的ダメージや対外的なイメージを氣にして)、渡利を特定避難勧奨地点に指定しなかったんです。
(続きは、「J-one」6号をご覧ください)

門間貞子(もんま・さだこ)
茨城県日立市出身。東海原発から30kmの場所で育つ。茨城県立保育専門学院卒業。認可、認可外、公立等、幾つかの保育園に勤めた後、1996年に福島市渡利地区にてシュタイナー教育実践保育園「こどものいえ そらまめ」を開園。現在、福島市荒井にて2名の保育で運営。NPO法人「そらまめ」も立ち上げ、活動中。

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6号記事紹介:J-oneトーク「ベーシック・インカムの民話」

J6-131115国民に洩れなく定額給付のベーシック・インカム。実現不可能に思えるからこそ、
これからの社会を考えるキーワードになる。

すぎたカズト(J-one):中村さんと初めて会った時にベーシック・インカムをひとりで啓蒙しているという話を聞いて、とても興味を持ちました。中村さんがどうしてベーシック・インカムに至ったかについては「J-one」5号を読んで頂くとして、7月にベーシック・インカムの勉強会を開いた、その時の話を今日は報告的に語り合ってみたいと思います。

中村広太郎(ベーシックインカム勉強会いしかわ):ベーシック・インカムの勉強会は2回目で、今回は参院選の前日に選挙の事も絡めつつー選挙もとても大事だと思うので、2つの組み合わせで興味のある人、薄々何か疑問を感じていたけれども社会について話をする機会がなかった人達をなんとかそういう場所に引っ張り出したいと、いろんな仕掛けを用意して開いてみました。

すぎた:ベーシック・インカムについて面白いなと思ったのは、社会福祉の立場から言っている人達から、その逆で新自由主義経済のために少ないお金をばらまいて福祉全体の予算を削る、みたいな人達の間にベーシック・インカムがあって、かつ、それは別次元の社会変革、意識改革に到達しないと実現不可能に思えるところが、逆に社会について考え、話すキー・ワードになるんじゃないかという点でした。

中村:まさにその通りで、考え方とか暮らし方とか全然違う人達がいろんな方向からベーシック・インカムを突然言い出した状況は、遡るとリーマン・ショックの後、経済の進み方としてこのままで僕らの暮らしはいいのか?と。合わせて、環境問題とかいろんな方面からみんなが言い出したのが、ベーシック・インカム・ブームみたいなものの始まりだったんですけども。僕はその先に、いろんな暮らし方とかいろんな考え方をしている人達が同じ理念の下に自分の持っている考え方を捨てずに暮らしてゆけるんじゃないか、と見える氣がして僕自身が勉強し始めたんです。

すぎた:では、ベーシック・インカムについて簡単に説明してください。

中村:基本的に全国民全員に、誰ひとり洩れる事なく、無条件に定額を配るという考え方で、いろいろな説があって月額20万円から12万円、7万円、5万円、3万円と金額はいろんな立場の人が様々な金額を提唱しているんですけれど、一番のポイントは「誰ひとり洩れなく同じ条件でもらえる」という事ですね。

すぎた:大人も子供もそれぞれ同額?

中村:ええ、生まれたての赤ちゃんから死ぬ間際まで、誰ひとり洩れなく。

すぎた:提唱している立場の違いが配分金額の違いに表れているんだよね?

中村:社会保障的な側面から見ている人達は少し多めの金額を提示していて、僕らが維持している複雑な制度をまとめてしまえば、割とシンプルな生活も保障されるんじゃないかと。経済的な側面から、お金をばらまく事によって消費の底上げを図るような事を言う人もいます。

すぎた:その財源がどこから出るのか?という話は…。

中村:みんなが疑問に思うところもそこで、それは今、僕らが暮らしている制度や仕組みの中でも固定観念を外してしまえば、いろんな方法があるんだという人がたくさんいるのも事実です。複雑になっている社会保障制度ー医療保険や年金、各種手当てーをまとめてしまえば、金額は少ないけれど現行制度から移行可能だと言っている人もいます。

すぎた:医療保険の支出分を分配に回して、あとは「知らない」と福祉の切り捨てを唱える立場もあるよね?

中村:はい、新自由主義的な考えで無駄なものは一切削いでしまおうと言う人達の考えだとそれになります。それだと、どうしても暮らして行けない人達が出るので、それをどうするかという問題があったりするんですけれど。僕らがしっかり勉強して、どういう方向に行くべきかひとりひとりが考えなければいけないと思います。
(以下は「J-one」6号をご覧下さい)

中村広太郎(なかむら ・こうたろう)/長野県出身。中学1年の時、阪神淡路大震災で被災し金沢へ。現在、一個人としてベーシック・インカムを啓蒙活動を続ける。社会的弱者も生きやすい社会について考えるようになったのは、小学校の時に難病指定された病氣で足が不自由になって手術で治るまで特殊養護学校(現在の特別支援学校)の小学校と中学校に一時通っていて、障がいのある子達を身近に見て来た事が大きい。ベーシックインカム勉強会いしかわ主宰。不登校・引き籠もり支援のNPO法人「ワンネススクール」に勤務。

すぎたカズト/1964年、東京都生まれ。絵画や自主映画制作を経て、80年代末よりライター活動を始め、ネパールに通う。90年代後半から福島県と岩手県に住み、長野県では小屋を建てて暮らす。グローバル・インド映画情報誌「ナマステ・ボリウッド」を発行して来たが、東日本大震災後、やり散らかして来た自戒を込めて「J-one」を個人で創刊し、これからの生き方を探る。共著『ちょっとキケンなひとり旅』、『三国志読本』他。

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6号記事紹介:映画撮影体験@福島キッズ・キャンプin小松

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宮沢賢治原作「みじかい木ペン」を撮影中の年長班。中学生が仕切って、演技のダメ出しまでしっかり行う入れ込みよう。撮影終了後に急いで編集して、翌日のお別れパーティーで上映してみんなで楽しんだ。

福島県の子供たちを石川県で共同合宿をさせる「福島キッズ・キャンプin小松」(SMRI主催)。今年の夏は7月24日〜8日に、福島の子24名と石川の子5名、29名が参加。能登にも滞在した。途中、小松市に大雨洪水警報が出て合宿所から公民館に移動するも避難勧告が出て急きょ分散してホームステイとなるハプニングも子供たちは楽しんだ様子だった。
キャンプ最終日の前日には、J-oneプロジェクトとして子供たちに映画撮影を体験ワークショップを企画。

子供たちに思い出以上の創造力を
「子供たち自身に映画を撮らせたい」と野外上映会から企画変更した映画の原作は、合宿所のイメージにもぴったりな村の学校を舞台とした宮沢賢治の「みじかい木ペン」。落書きに夢中なキッコの木ペン(鉛筆)を悪戯っ子のケースケが取り上げて…という展開は賢治によくある原稿不明の未完成作品で、子供たち自身に結末も考えてもらい、創造力を高めるにもふさわしい。
スケジュールの関係で台本だけ渡して翌日の撮影に臨んだところ、子供たちは自分たちだけで配役を決め(バードコールで鳥の声を再現する効果音係も!)、大人を閉め出して夜12時まで体育館で練習していたという。撮影は29名のキッズを全員参加させるため、2班体制で行い2本制作。年長班は「最後には仲直りさせたい」と演出まで仕切るこだわりを見せ、年少班は自由な発想でアドリブ演技連発。演技指導なしでもマーカーを先生役に返す場面では自然に一礼していたり、日々の暮らしやチームワークが築かれたキッズ・キャンプの成果が感じられた。画面に出たくない子はナレーターや歌で参加。次の機会には朗読劇班も用意して、子供たちに対応したいと思った次第。(「J-one」6号掲載

*ご報告*映画撮影体験の企画費(台本コピー代・レンタカー代・ガソリン代・駐車場代・小道具代、計20,892円)は「J-one」の支援金枠1冊につき100円、計209冊分の売上げで行われました。ご支援・ご協力ありがとうございました。

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今回の表紙は、地震・津波・火事・放射能・防災復興計画からの区画線引きからも生き残った奇跡の神社「久之浜稲荷神社」(いわき市)。第一特集として詳しく紹介しています。

そして第二特集は、福島第一原発事故を予言したかのように1994年に「神隠しされた街」を書いた孤高の詩人・若松丈太郎さん(南相馬市在住)のナビゲートで小高区を探索。原町・小高が生んだ叛骨の偉人たちを語って頂き、GHQが高く評価し、現在の日本国憲法にも影響を与えた「憲法草案」を起草した小高出身の憲法学者・鈴木安蔵を解説。
第三特集では、ふくしま会議代表理事であり東北学を提唱した民俗学者・赤坂憲雄さんが立ち上げた新メディアふくしまの声について迫っています。

また、震災後の社会を考える企画として、韓国FTAの現状から見る「未来への医師(5)TPPでどうなる日本の医療」J-one トーク「ベーシック・インカムの民話」を用意。
福島を通して現代日本の歩んだ歴史を振り返る「福島再考:F-file(1)福島に落とされた模擬原爆」では、広島・長崎への原爆投下訓練に使われたパンプキン爆弾を取り上げています。

その他、この夏、石川県で行われた保養プログラム福島キッズ・キャンプin小松での映画ワークショップ・レポート、吉田均医師講演会@いわき、佐々木るりさん講演会@世田谷、そして相馬高校放送局JCJ賞・NHK杯W受賞報告などを掲載。
連載企画では「ナシモンのふくしま軽音楽部(2)」にて、現役女子高生のパンク・バンドとして話題をまいた「the FRIDAY」の登場! ライフワーク企画「福島と生きる」では、田村市で自給自足生活をしていた県外避難者、南相馬市に住み続けると決めた若い歯科衛生士3名、そして福島市内でシュタイナー教育の保育園の声を届けています。

お求めは協賛ショップ、及び編集部へのメール注文(ゆうちょ振込)、または各種イベント・上映会・勉強会などでどうぞ。
4回連続の定期購読、ショップ&イベント・勉強会での販売協力も募集しています。詳しくは編集部までメールにてお問い合わせください。

「J-one 6号」500円(A4変形/カラー32頁/オフセット印刷/定価の内100円が福島支援活動費となります)
INDEX
p02)久之浜稲荷神社讃歌
p04)未来への医師(5)TPPでどうなる日本の医療
p06)「神隠しされた街」にて 南相馬・叛骨の偉人たち:若松丈太郎
p08)憲法草案を起草した男ー鈴木安蔵
p09)ナシモンのふくしま軽音楽部(2):The FRIDAY
p10)「きけ、ふくしまの声」:赤坂憲雄
p14)J-one トーク「ベーシック・インカムの民話」 中村広太郎×すぎたカズト
p18)チェルノブイリとの交流は続く:東しげの
p20)いろいろ読んでわかったこと(6)
p22)「福島再考」F-file(1)福島に落とされた模擬原爆
p23)富岡インサイド photo レポート
p24)キッズ キャンプin小松 映画撮影体験「みじかい木ペン」
p24)希望の大輪プロジェクト・吉田均医師講演会@いわき
p25)相馬高校放送局〜高校生初のJCJ賞・NHK杯W受賞!!
p25)ふくしまっ子リフレッシュin世田谷報告会+佐々木るりさん講演会
p26)福島と生きる:A・Mさん(東京→田村市→金沢市)
p27)福島と生きる:歯科衛生士(南相馬市)
p28)福島と生きる:門間貞子さん(福島市)
p30)J-one Novel:「テル侍」(4)やまのべ みみ
p31)J-one Novel:「ラヴ・イン・フクシマ」 K・J・ヤール

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