タグ別アーカイブ: J-one:09

9号記事紹介:若松丈太郎、 憲法と核災を語る。

J9-150622

本当の戦後レジームというのは、
民主主義が試された敗戦後の五年間だけ。
今、戦前レジームを総仕上げして、
戦中レジームに向かおうとしている。

「東洋のスイス」は日本の再軍備で目的達成
私は1935年生まれですから、昭和でいうと10年生まれです。戦争に負けたときが国民学校初等科4年生、10歳でした。6年生のときに日本国憲法が施行され、『あたらしい憲法のはなし』という教科書を文部省が出しましてねー抜粋してちょっと読んでみます。

「憲法というものはどんなものかごぞんじですか。じぶんの身にかゝわりのないことのようにおもっている人はないでしょうか。もしそうならば、それは大きなまちがいです。やっと戦争はおわりました。二度とこんなおそろしい、かなしい思いをしたくないと思いませんか。そこでこんどの憲法では、日本の国が、けっして二度と戦争をしないように、二つのことをきめました。その一つは、およそ戦争をするためのものは、いっさいもたないということです。これを戦力の放棄といいます。もう一つは、よその国と争いごとがおこったとき、けっして戦争によって、相手をまかして、じぶんのいいぶんをとおそうとしないということをきめたのです。これを戦争の放棄というのです。」

憲法の重要なことがらがを子どもでも解るように書かれています。さらに私が中学生のときに『民主主義』という教科書(上下2巻)が作られ、私たちは義務教育の段階で戦後の民主主義教育を受けました。ですけど、中学3年のとき(1950年)、朝鮮戦争が始まります。そのときGHQの指示によって警察予備隊が発足します。それまで戦争犯罪人とされていた人たち、旧軍人や政治家などの追放解除が行われ、逆にレッドパージが始まり、いろんな人たちが仕事を奪われてしまいました。さらに、文部省は祝日に国旗・君が代を勧める通達を出していますし、公務員の政治活動、抗議行為も禁止されます。安倍晋三が「戦後レジームからの脱却」と言いますけども、現実的には「戦後レジーム」というのは戦争が終わってわずか5年くらいしかなかった、と私は認識しているんです。むしろ、その後は「戦前レジーム」と言える状況に私たちはいた。特に憲法の中でも第九条は、わずか5年ほどで空洞化・形骸化されました。

私は、戦後レジームというのはとっくの昔に終わっていて、今、安倍晋三がやろうとしているのは「戦前レジーム」を総仕上げして「戦中レジーム」にしようということではないかと思います。
「東洋のスイス」という言葉を知っていますか?私が子どもの頃、日本は永世中立国として「東洋のスイス」を目指していたんですよ。いつ頃からか、そういう話をする人がいなくなってしまった。警察予備隊から自衛隊に移って行く過程で言われなくなった。「東洋のスイス」と言っていた人たちは本当は軍備をしたい人たちだったわけで、「戦後レジーム」の5年ののち、目的としていた再軍備が達成されたので、それ以後は言う必要がなくなったんじゃないかと私は推測しています。スイスは平和国家と言いながら、実は軍備は持っている、核戦争にも備えているそういう国ですから。

若松

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以下、インタビュー全文は「J-one」9号をご覧下さい。

若松丈太郎(わかまつ・ じょうたろう):1935年、岩手県江刺郡岩谷堂町(現 奥州市)生まれ。福島県立原町高校や相馬高校等の教諭、福島県現代詩人会会長を務め、埴谷島尾文学資料館設立にも寄与する。詩集『いくつもの川があって』(花神社)、『北緯37度25分の風とカナリア』(弦書房)ほか。著書『福島原発難民』『福島核災棄民』『若松丈太郎詩選集一三〇篇』(共にコールサック社)、『ひとのあかし』(アーサー・ビナード英訳/清流出版)。

また、若松丈太郎さんは、日本ジャーナリスト会議広島支部発行の「広島ジャーナリスト」第21号(2015年6月)にて「J-one」の紹介記事を書いてくださいました。こちらのページも併せてお読み下さい。
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J10-150620

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若松

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9号記事紹介:福島再生事業「ラジアントハウス有機農法」で被災者の生活再建・農業支援を!

J9-150205

写真上)フクシマ復興支援ネットワークの井上仁さん (右)とラジアントハウス有機農法を開発した杉浦武雄さん(左)。被災者の生活再建と福島再生支援に有機農法を取り入れる事で意氣投合。 写真中・下)ラジアントハウス有機農法の施行写真(提供:株式会社ラジアント)

福島第一原発事故で被災した福島県民の支援を模索して行く中で「被災した農家が新たにやり甲斐や生き甲斐を持って就農出来るのでは?」と、フクシマ復興応援ネットワーク事務局長の井上仁さんが辿り着いたのが、地中加温と太陽熱を組み合わせたラジアントハウス有機農法(「REVIVE JAPAN CUP 2014」ビジネス部門大賞・ポリシー部門復興政策優秀提言受賞)。早速、動き出した被災者生活再建の実証栽培試験プロジェクトを「J-one」がレポートして行きます。

先のインタビューを終えた翌月、フクシマ復興応援ネットワーク事務局長の井上仁さんから1本の電話が届いた。被災者の自立・生活再建を目指す事業開発分科会の施策案が動き出すとの事で、今回用いるラジアントハウス有機農法の開発者・杉浦武雄さんにさっそく話を伺った。
このラジアントハウス有機農法とは、「深層地中加温農法」とも言われ、農地の地中に温水パイプを通して地下を暖める事により微生物を活性化させて連作障害を回避し、作物の増収・高品位化、ハウス栽培の暖房燃料や消毒時の人的労力等、省エネルギー化に繋がるという。
震災前から喜多方では3月出荷実現のホワイトアスパラガスし、宮城のイチゴ農家や夕張のメロン農家に導入され、トマトなど年1作が2作可能になるなど成果を上げている。これまで東北の農業は冷害に苦しめられて来た。疾病の発生だけでなく、わずかな氣候や標高の違いから隣の市町村と数週間種蒔きの時期が遅れ、春先に苗を植えても寒さのぶり返しで痛めてしまう事も多かった。
寒冷期でも作物を育てるハウス栽培は従来、重油式のボイラーを設置しハウス内を25℃程度まで暖めていた訳だが、当然、燃料代高騰の昨今は収益が圧迫され悲鳴があがっていた。これに対しラジアントハウス農法では、電氣式のヒートポンプ(原理はエアコン暖房と同じ)から埋設したパイプを通して地中を数週間かけてゆっくりと暖めるというもので、土壌は一度温まるとペチカやオンドルのように保温効果もあり、暖房するそばから冷えて行く従来のイチゴハウス栽培より燃料代が約5割節約になるという。さらに地上の暖房はせず土壌蓄熱効果により霜が降りない程度の3~5℃に留める事により、作物は養分を蓄えようとし、結果的に甘みのある美味しい作物が出来上がるという。

以下、「J-one」9号をご覧ください。

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9号記事紹介「ごせやける 許さんにぇ/フクシマ復興応援ネットワークーー300年後への提言」

J9-150204

井上仁さんの著書『ごせやける許さんにぇ―フクシマ原発被災者の歩み・双葉町から これまでの3年、これからの3年』(言叢社のHPで見る)

双葉町復興再生に向けて、300年後への提言
井上 仁さん(フクシマ復興応援ネットワーク)

経営コンサルタントの経歴を活かして、
双葉町・浪江町の復興再生を

子孫代々への長期スパンで展望を探る
ネットワーク。

13の課題を挙げて、生活再建へ向けて活動
すぎた和人(J-one):双葉町ご出身だそうですね。

井上仁:生まれ育って、18歳まで双葉町におりました。今、義理の姉がひとりで白河の仮設住宅で生活していますが、双葉町の実家も少し前までは三世代、両親、兄夫婦とその子供夫婦が一緒で、すごく賑やかだったんです。その後両親と兄が亡くなったり、子供夫婦も仕事で外へ出たりで、震災当時は姉がひとりで実家を守っていました。その代わり、盆暮れは私達兄妹のファミリー全員が集って、だいたい20人くらいで1週間ぐらい一緒に合宿のような生活をするのが続いていました。それだけに、思い返せば、原発事故が悔しいですね。

すぎた:今、首都圏では核家族化が進み転居も多いのが一般的で、福島の家族形態、特に飯舘村などでは四世代同居も珍しくなかった中での避難移住によって家族が分かれて暮らす事や郷土を離れる事への負荷が共感され難いように思います。

井上:地方はどこでも同じだと思いますが、人との繋がりあってのコミュニティーですから、それがなくなったら村も町もなくなってしまいます。もうひとつは、自然そのものですよね。あの山、あの川、そういう自然が焼き付いていて、一体となって生活の場になっていますから、都会とは違います。

すぎた:そうした背景から、井上さんは震災後に「フクシマ復興応援ネットワーク」を立ち上げて、活動されて来られたのですね。

井上:福島の復興再生について13の課題を挙げて、国に提言出来るよう、みんなで議論を重ねているところです。賠償の問題に限って言えば、生活基盤を失われて、今までの文化、絆、繋がり、すべてを奪われた。その辛さに対してお金では補う事は出来ませんけれど、やっぱり国策の犠牲で終わらせてはいけない。敢然と闘わなければならないと思います。そこだけは譲れないと。東電と国に責任を認めさせた上で、正当な額の賠償金を請求すべきです。原発の損害賠償法は「事業者は、損害の発生に故意・過失があったか否かに関わりなく、賠償責任を負う」という法律で、それを逆手に「賠償はするんだから、責任の問題は持ちだすな」と東電なんかは言っている。私も福島の出身者として、郷里の人達を「日本のエネルギー政策の犠牲になった」という事で泣き寝入りさせてはいけない、ちゃんと責任を認めさせた上で正当な賠償を払ってもらうしかないと思うんです。生活再建へ氣持ちの踏ん切りをつける上でも、そこは(現段階では)お金で決着をつけるしかないんです。

(中略)

日本のモデル・ケースとしての福島復興を
すぎた:福島で起きている問題は、過疎化という点では日本全国共通の問題ですからね。

井上:私達の祖先である一向宗徒が天保年間の飢饉で人口が減った相馬藩に移民したという歴史があります。ただ、現代では、町ごとそっくりどこかに移動となると、なかなか現実的な課題になり難い。

すぎた:天保年間まで遡らなくても、飯舘や裏磐梯も戦後の開拓で入った例はありますね。もう一度、どこかへ入植して…というのがあっても良さそうに思います。

井上:個人としてはあり得るでしょう。しかし、地域全体として移住というのはどうでしょうか。今は職業も多様化していますから。昔のように農業、林業、漁業というようにひとつにまとまった集団であれば、話としてもあり得ると思いますが。ただ、「農業をなんとかやりたい、続けたいという人」を対象にという形だったら…。

すぎた:よく「福島県民」とひと括りで言われますが、ここ十年程でも農業をしたくて福島県に移り住んだIターンの人達がいます。その人達は、先祖代々の土地を持っている訳ではないので、農業が出来れば別のところでもいい。そう思って、他県へ移る人も出ています。そういう農業の入植者を募った形で福島県の中で線量の低い会津地方なりへ、「仮の町」とかでなく「受け入れ地域の活性化」という形だと計画し易いのではないでしょうか。関東の若い人達でもこれから農業をやりたいという人達はいますから、原発被災者だけでなく、そういった人達も受け入れる形で。

井上:そういうテーマはいいですね。何か発端を作って頂けたら、13番目の課題として追加したいですね。それに近い話ですが、「復興再生の呼び水となる事業の誘致」というテーマもあります。ある被災自治体にIC関連の工場やソーラー発電所を誘致しようという話です。被災者の中で力のある人達を農業、林業、誘致事業のミックスで過疎地を復活させるというプロジェクトに積極的に呼び込むというのは、ネットワークとしても関心の高いテーマですね。

以下、「J-one」9号をご覧ください。

井上 仁(いのうえ・じん)1941年、福島県双葉町出身。東京大学卒。ベルヒュード国際経営研究所を主宰。「フクシマ復興支援ネットワーク」事務局。著書『困った組織と、どうつきあうか』(ダイヤモンド社)、『ごせやける許さんにぇ―フクシマ原発被災者の歩み・双葉町から これまでの3年、これからの3年』(言叢社)他。

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9号記事紹介:「遺言 原発さえなければ」監督インタビュー

J9-141008

「遺言 原発さえなければ」豊田直己監督(左)と野田雅也監督(右) 公式サイトを見る

東日本大震災ー福島第一原発事故後、誰よりも早く福島へ入り、翻弄される飯舘村の姿を追った渾身のドキュメンタリー映画「遺言 原発さえなければ」フォーラム福島上映に際し監督2人に制作への経緯を聞いた。

観客や支援者が支えてくれた「宝」の映像
J-one:『遺言』公開までの経緯をお聞かせ下さい。

豊田直巳(取材・撮影・共同監督):2013年10月に山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映されたんですが、配給会社がどこも付かなかったんですよ。映画館に直接交渉しても(上映時間やテーマから)興業として成り立つかどうか心配されました。

野田雅也(取材・撮影・共同監督):僕らも映画を作るのは、初めてですから。配給会社が必要という事すら知りませんでした。フリーのジャーナリストなので、出版社に行って写真を見せてページを貰いますよね。それと同じような事を僕らは映画館に行って映像を見せて、「でも、どうも映画のルールは違うらしい」と途中から氣がついて…。

豊田:それで、自分達で自主配給しようと…。前売りもボランティアの皆さんに手伝ってもらって。すると、東京での試写会で満席を超えて補助席を入れなければならない程で、3月の一般公開も1週間前から劇場に問い合わせが相次ぎ、前売りを買ったけれど入れない人が何十人も出て、急遽、近くに別会場を設けて上映し、もう1週続映になりました。

J-one:震災や原発事故への関心が薄まって業界的には「震災モノ」と括られ敬遠されたそうですが、一般の人はまだ関心があったという事でしょうか?

野田:ひとつは上映のタイミングを3.11を挟んだ1週間に置いた事もありましたので。

豊田:それも悩みどころで、3.11前後はいろいろな集会やイベントが重なってしまいますから。製作にあたっては、英語の字幕やHPの翻訳をしてくれたボランティアの人達とか、この映画の支援としてひとり1万円出してくださった方々もいますし、そういった総合力で結果的に観客が入ったとしか思えないですね。

(中略)

J-one:映画にしようと思ったのは、いつ頃ですか?

豊田:2012年になってTV局も福島にたくさん入って来るようになって、もうTVに(自分達から売り込んで)出せないだろうと。映画に出来るのか出来ないのか、も判らない。それで(『A』のプロデューサー)安岡卓治さんに観てもらったら、「宝だ」と。そこから映画として構成を考えて、ストーリーを紡いで行きました。

野田:そもそも僕らは福島に急いで行ったんですよ。3月12日に。だって、メディアがもう殺到していると思っていましたから。例えば、NHKは陸前高田にベースを置いて被災地のニュースをあそこに集約して、ライブ(生中継)でやっていたんですね。ところが福島に来てみるといないんですよ、メディアが。当時は検問所があって、僕らは行けないだろうと思ってもスイスイ行けて、第一原発の3km手前まで行ける状況でした。僕らは現地情報を早く出さなきゃと思っていたのに「大手メディアは来れないらしい」という噂を聞いて…。
以下、「J-one」9号をご覧ください。

茅ヶ崎映画祭にて2014年10月23日上映
詳細 http://chigasakieigasai.jimdo.com/

「遺言」自主上映企画、受付中

*豊田直巳(とよだ・ なおみ)/1956年、静岡県生まれ。フォトジャーナリスト。日本ビジュアルジャーナリスト協会(JVJA)会員。イラクやパレスチナなどの紛争地を巡り、人々にとっての「戦争と平和」を写真や映像で報道。2003年、平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞。著書・写真集『フクシマ元年』(毎日新聞社)、『福島 原発震災のまち』(岩波書店)他、多数。

*野田雅也(のだ ・まさや)/1974年、福岡県生まれ。フォトジャーナリスト。日本ビジュアルジャーナリスト協会(JVJA)会員。チベットはじめアジアの紛争や災害現場を取材。インド洋大津波の被災地インドネシアのアチェ州を撮影し、2006年、ナショナルジオグラフィック日本語版で特別賞を受賞。共著『3・11 メルトダウン』(凱風社)、『TSUNAMI 3・11』(第三書館)等。

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9号記事紹介:編集雑記『トラック野郎』故・鈴木則文監督のこと。

J9-141003◆本年5月15日、映画監督の鈴木則文さんが脳室内出血で亡くなった。80歳であった。あまりに東映的な大衆映画を作り続けた人で、代表作は松竹の『男はつらいよ』シリーズの向こうを張って昭和の盆と正月を飾った『トラック野郎』シリーズであった。
◆そのシリーズ第8弾、『一番星北へ帰る』(1978)では、岩手県盛岡市と福島県いわき市・猪苗代町などでロケしている事もあり、震災直後、トラックが入って来なかったいわき市に一番星桃次郎が物資を載せて颯爽と走って来て欲しかった想いを込めて、実行委員会に関わっている「イメージ.福島 vol.5」(2012年4月@フォーラム福島)での上映作品として推薦し、その時の模様をイメージ.福島実行委員会会長でありサスペンス映画研究家の三浦哲哉氏と「J-one」3号(現3.11号)J-oneトーク「映画からイメージする福島」で語ったところ、どこからか聞きつけて「J-one」を手に入れたエッセイ担当の編集者から受け取った監督がデコトラ雑誌「カミオン」2012年11月号の連載コラム「トラック野郎風雲録」にて、この事に触れ、こう書き記して下さった。
「私が驚いたのは、30年前に作られた映画にこれだけ現実感を持って反応してくれたことだ。湖底に沈んだ故郷を語る星桃次郎の場面に映画館は異様な空気に包まれたという言葉に、原発事故で故郷を追われた福島人の痛切を思わされた。
日本の歴史のなかで常に冷遇され続けた<東北>の無念を思った。」
◆震災・原発事故の以前も以降も福島を舞台とした劇映画の数々が作られているが、静岡県出身の鈴木監督は見事に<東北>の心情を震わせる傑作を遺した。これは、ある種、「昭和」という日本人が全般的に感性を共有していた時代であった事も大きいのだろうか。鈴木則文監督の志を引き継ぎ、震災世代の若き想像力が福島や東北を描いた秀作・名作を数多く生み出す事を期待したい。合掌。

「J-one」9号(すぎた和人)

『新トラック野郎風雲録』(鈴木則文/ちくま文庫/2014年)には、震災直後にトラッカーを激励するコラムや、2011年9月3日に宮城県石巻市で行われた『一番星北へ帰る』上映会など、震災関連にも折りに触れ、「J-one」対談も一部転載されています。

「J-one」チャンネルを作成しました。どうぞ、ご覧下さい。
https://www.youtube.com/channel/UC38CW98y49XuZhUzzRfpTfw
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J-one9号、発行となりました。

J-one 9号

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東日本大震災ーー3.11以降の生き方を探り、福島の声を伝える「J-one 生命あるもの」9号、ようやく発行となりました。

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今回は9号という事で、巻頭特集で南相馬市の詩人・若松丈太郎さんに憲法と核災について語って頂きました。
ご提供頂いた詩「行き場がない」にある写真は、南相馬市内にある仮設住宅に隣接した除染後に出た放射性廃棄物の仮置き場です。放射能は目に見えませんが、福島県内ではこのように放射能が「見える形」となって日々の生活を圧迫しているのが現状です。

また、9号ではドキュメンタリー映画「飯舘村の母ちゃん」を撮影中の古居みずえ監督インタビューを掲載する予定でしたが、イスラエルによるガザ空爆が起き、古居さんが7月からガザへ長期取材に行かれたため、現地からのメッセージと写真を寄稿して頂きました(インタビュー自体は、次号掲載致します)。

そして、同じく震災直後から飯舘村の住民に深く関わったドキュメンタリー「遺言 原発さえなければ」豊田直巳・野田雅也監督インタビューはじめ、読み応えたっぷりの誌面になりました。ぜひ、お求めになってお読みください。

J-one 9号 600円(A4変形/カラー/40ページ/定価の内100円が福島支援活動費となります)
INDEX

02:詩「行き場がない」ー:若松丈太郎
04:若松丈太郎、憲法と核災を語る。
06:日本国憲法・抜粋ー憲法九条の輸出で平和貢献を:すぎた和人(J-one)
07:緊急報告 パレスチナ・ガザからのメッセージ:古居みずえ
08:映画「遺言 原発さえなければ」:豊田直巳・野田雅也監督インタビュー
11:編集雑記『トラック野郎』故・鈴木則文監督のこと。
12:レポート 日本科学者会議第35回原子力発電問題全国シンポジウム
14:脱「減思力」へ。みんなで学ぼう!放射線副読本:後藤 忍(福島大学放射線副読本研究会)
16:「ごせやける許さんねえ 300年後への提言」:井上 仁(フクシマ復興再生応援ネットワーク)
19:フクシマ復興再生プロジェクト・ラジアントハウス有機農法
20:「震災を走る」:すぎた和人(J-one)
22:開き直りの哲学(2)上田要(HANDS 世田谷)
23:相馬からの報告 バチカンから届いた表彰状
24:猪苗代で外遊び!子ども冒険ひろば 緑の村わくわくプレイパーク
25:相馬高校放送局inパリ報告/ふくしまガールズフェス報告
26:富岡インサイドphotoレポート/エコクラブだて通信
27:NPOそらまめ便り/結いの会
28:「福島再考」F-file(4)電源開発と女工哀史
29:ベン・シャーンと福島
30:いろいろ読んでわかったこと(9)
31:映画「あいときぼうのまち」レビュー/11の会(金沢)
32:福島と生きる:M・Mさん(千葉→いわき市→小松市)
34:福島と生きる:O・Mさん(南相馬市小高区)
36:福島と生きる:管野千代子さん(浪江町→福島市)
38:J-one Novel「テル侍」(7)やまのべ みみ
39:J-one Novel「ラヴ・イン・フクシマ」(3) K・J・ヤール
40:バックナンバー/フォーラム福島「坑道の記憶」

*訂正*(2014.10.09日現在)
6ページ:脚注*5 ×「小高町(現南相馬市)の農民が反対し続けた。」→ 〇「浪江町の農民が反対し続けた。」住民反対については、 恩田勝亘著『原発に子孫の命は売れない-舛倉隆と棚塩原発反対同盟23年の闘い』(1991年初版/2011年再版・七つ森書館)に詳しい。

32ページ「11の会」紹介囲み記事本文1行目:×原発事故で金沢市に自主避難した → 〇原発事故で避難指示となり金沢市に避難している

33ページ本文末より10行目:×自主避難者 → 〇避難者

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